リバウンドから学ぶ教訓

トレーナーの古賀です。

先程Yahooニュースでエライ記事を見つけてしまったのでご紹介します。

ゆいP、36キロリバウンド→121キロの最新全身ショット公開

リンク切れになるかもしれないので簡単にまとめますと、以下の通りです。

•お笑いコンビ「おかずクラブ」のゆいPが9ヶ月で36kgの減量に成功したものの、現在ではそっくりそのままリバウンドしてしまった。

•これは「チートデイ」が増えたことが原因と考えられている

とのことです。

リバウンドについて考えるいい機会なので検証していきましょう。

目次

どんなダイエット法だったのか?

ちょっとネットでどんなやり方だったのかを調べてみましたが、こんな感じだったそうです。

食生活の見直し

糖質と脂質を減らし、たんぱく質と野菜をめいっぱい摂る食生活だったようです。

短期間で体重の減少を期待できますが、長期にわたってこの食事法を継続すると筋肉の減少、内臓機能の低下、ストレスの蓄積などのデメリットも発生しやすい諸刃の剣のような印象です。

週1回の運動

パーソナルトレーニングジムにて週1回トレーニングを行っていたようです。

上記の食生活を継続すると筋肉の減少が懸念されるのですが、トレーニングによって高負荷をかけることでそのリスクをいくらか軽減出来たかもしれません。

トレーニングの内容について詳しい記載は確認していませんが、ダイエット専門ジムでトレーニングを行ったということなのでオーソドックスに全身をしっかりとトレーニングされたのではないかと推察します。

月1回のチートデイ

ストレス発散とモチベーションの維持のために月に1回、思いっきり食べる「チートデイ」を設定していたようです。

翌日以降は食事を元に戻すことで数日で元の体重に戻していたとのこと。

リバウンドした理由の考察

リバウンドの実態と確認できたダイエット生活の内容から、今回リバウンドしてしまった理由について自分なりの見解を以下にまとめます。

手法が短期特化のダイエット

糖質と脂質を極端に削減し減量するやり方は短期間のダイエットを行う際に用いられることが多い手法で、カロリーも抑えやすいことから体脂肪の減少は十分期待できるやり方です。

が、この方法はさながら大会直前、減量末期のボディビルダーのような食生活であり「脂肪を削る最後の手段」として用いられる方法でもあります。

「最後の手段」である理由ですが、長期間このような身体に負担をかける生活を送るとコンディション維持が難しくなるのが大きな要因です。(筋肉の減少とそれに伴う運動機能の低下、内臓機能の低下、ストレスの蓄積など)

身体に負担をかけるやり方であるぶん、生活が緩むと身体は一気に体脂肪を蓄えようとしますのでリバウンドしやすい環境になります。実際、大会後のボディービルダーの体重の戻り幅はかなり大きく、大会後数日で5kgくらいならすぐ戻ります。

このようにボディビル的な短期ダイエット生活は脂肪減少に有効ではありますが、それを維持するという側面を加えて考えると非常に大変な手法になります。

「とにかく2か月後に10kg落としておかなければならない!そのあとは戻っても知らん!」という人には有効な方法かもしれません。

食生活に関する根本的な意識が根付いていなかった

「糖質と脂質を削減し、たんぱく質と野菜はめいっぱい食べてオッケー」

非常にわかりやすく、取り組みやすい食事法です。(辛さとかデメリットはともかく)

しかし単純がゆえ、ダイエットで重要な土台であるカロリーコントロールや栄養バランスへの意識が欠落しやすい方法、ともいえます。

これら要素を考えながら食事を決定する作業を繰り返すことで

・自分が食べるべき許容範囲を認識する
・食べるべき食品、避けるべき食品を判別できるようになる
・自分に合う食事、合わない食事を見出す

などのダイエット知識が自分にマッチする形で蓄積されていくのです。

ダイエットリテラシーの高い状態となることができればリバウンドなんてまず起こらないでしょう。

ダイエット期間は試行錯誤の連続ですが、チートデイの乱発やその後のリカバリー不足から察するにダイエット期間中に身体を変えるために必要な本質的な部分について考えることが少なかったのかもしれません。

編集後記

この記事については執筆中にかなり個人的な見解が入ってしまってボツにした箇所が多かったです。自分の意見が必ず正しいなんて思っていませんからそこの部分に関しては記載しないようにしました。(ひょっとしたらまだ残っているかもしれませんが…)

色々書きましたが、「これが正解!」というのはこの業界では言い切るのは難しいのです。この減量法でも体重がキープできる人はなかにはいたりするので。

今回の記事は、「このダイエット方法が良くない!」ということではなく、「なぜそれを行うのか」という根拠に沿った行動がとれるようになりましょう、ということが大事なことです。なぜそれを食べるのか、食べることでどうなるのか、など考える習慣が身につけばもう大丈夫です。

ダイエットリテラシーの向上には話すことが大切だと思います。
ダイエット中に感じたことや疑問などどんどん教えてくださいね。

会話を通じてより質の良いダイエット生活としましょう!

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この記事を書いた人

古賀大介
健康な身体を目指したダイエット、姿勢や関節痛の改善およびゴルフやサッカーなどの運動パフォーマンスアップを目指すトレーニング指導を主に担当

【主な保有資格】
NSCA-CPT (全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)
CSCS(全米ストレングス&コンディショニング協会認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)

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